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アイ・キャン・スピーク

アイ・キャン・スピーク

クレーマーお婆さんとして悪名高いオクプン、彼女が必死に英語を習ぶ……その理由とは?

あらすじ

 

"お化けばあさん"と呼ばれるオクプンは奉元市場で小さな洋裁店を営みながら、日々町の中にトラブルがないかを探しまわり、違法な道路標識や修理が必要な街灯など、20年間で8000件もの苦情を区役所に届けていて、そのため、区役所では厄介者扱いされる事も多い。

そのオクプンと真面目な9級公務員ミンジェの出会いが彼らの人生を大きく変えるのですが……その過程で生じる誤解を乗り越え、互いを理解し、徐々に距離を縮める二人が成り遂げるラストは涙なしには観られません。

 

感想

 

『アイ・キャン・スピーク』は慰安婦(Wartime Sex Slave)という難しいテーマに笑いを入れて軽い気持ちで接近させ、結局……泣かせる映画です。

タイトルでもある、「アイ・キャン・スピーク」。オクプンがずっと隠していた事、それは自分がかくしたより、周りから隠されてきた真実でした。墓まで持って行くつもりだったその真実をオクプンはなぜ明かす事にしたのでしょうか。

なぜオクプンがあんなに必死で英語を勉強するのかはオクプンのその意地の証です。

映画はオープニングから軽いタッチで進みますが、所々、うん?というシーンが入っています。それはオープニングが友たちと会うシーン。お金持ちのお婆さんって、いいな……と思ったら、映画の後半、長い年月、彼女が背負ってきたその深い傷に申し訳ない気持ちになります。

韓国と日本の立場によって、映画に対する意見は分かれるかもしれませんが、その真実は両国とも知っているのではないでしょうか。 彼女が求める真心の謝罪(Sincere Apology)は日本と韓国の過去において常にすれ違う根本的な問題とも言えます。

2017年公開された『アイ・キャン・スピーク』は韓国で300万以上の観客を動員し、韓国で多くの賞を受賞しました。『怪しい彼女』でも馴染みのナ・ムニさんは『アイ・キャン・スピーク』でも素晴らしい演技を見せてくれます。

声優出身で俳優としても抜群の発音の持ち主として評価されている、ナ・ムニさんは『アイ・キャン・スピーク』で韓国最高の映画賞である大鐘賞で女優主演賞を含め、数多くの賞を受賞しました。

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