『シザーハンズ』が初めて上映されたのは1990年。今から30年も前の映画ですが、映画が上映された当時も大きな話題を呼んだ作品。
ネタバレのあらすじと感想
「アトム」のように人間によって作られた人造人間エドワード。でも彼の親である発明家は彼の手を完成させる目前でこの世を去ってしまう。大きなお城で孤独な一人暮らしの彼の元に客が訪れるが、その客とは化粧品のノルマ達成のため販売客を増やそうと恐る恐るお城の中に侵入?したペグ。
心優しい彼女は手がハサミになっている彼を自分の家に連れて行って、一緒に住むようになるが…。
ペグが住んでいる町は今と違って町が一体になってるかのような秘密のないカラフルな街。その街に若い男の人を載せて走るペグはすぐに町中にその事が知らされ、好奇心旺盛な町の婦人たちの心を騒がせる。
エドワードが人間と接したのは自分を作ってくれた発明家だけ。その発明家の老人はエドワードが社会に出ても困らないように基本的な教育をやってあげるが、その中でも印象的だったのはエドワードに詩を読ませるシーン。人造人間であるエドワードの心が人間以上に豊かな感情を持つことができたのはそのおかげでかもしれない。
エドワードにとって二回目の人間であるペグも社会の中でエドワードが生きて行けるように暖かくエドワードを見守ってくれるが、彼女のエドワードに対する態度には親としても学ぶ所が多い。
ハサミの手を持つエドワードに「その手は障害ではなくユニック」なだけと話してくれるペグだが、彼の手は不意に人を気づけてしまい、誤解を招く事になる。
シザーハンズだから…。
シザーハンズのエドワードだからこそできる作品。
それは庭の木のカットから人の髪の毛のカットまでエスカレーター。彼が作り出す作品?の数々には笑えるが、その二人の恋の切なさが長引く。
雪はどうして降るの?
クリスマス前夜、庭で氷の彫刻をしているエドワードとその氷から落ちて来る雪のような氷の破片の中で踊るキム。
彼にとって、人生一番幸せなその時間は思わぬでき事で大きくゆがみ始める。
『美女と野獣』が浮かぶ…お城でのキムとエドワードの出会い。『タイタニック』のあのシーンが蘇るキムを巡るジムとエドワードのもみ合い。
ハサミである未完成の手で時の人にまで成功するエドワードだが、彼は人間に恋をしてしまう。その恋ですべてを失ってしまうが、彼女の心だけは得る事ができた彼からの彼女へのプレゼントは一番幸せだったあの時間を思わさせるかのような氷の雪。
永遠に年を取らないエドワードは今も彼の記憶の中の彼女のため雪を降らせているのかもしれない。
ジョニー・デップ
全く観てないですが、映画「カリビアン」シリーズで知られるジョニー・デップの若き姿が楽しめます。彼が演じるエドワードはまさにエドワード…その素敵な演技にも感動します。➡ジョニー・デップ - Wikipedia
シザーハンズ・AmazonPrime
(20231221・AmazonPrime対象)