あらすじ
これはあなたの物語です。誕生日が同じ36歳の男女3人。自分が演じる役に嫌気がさしているイケメン俳優、"脱肥満"を目標に努力する女性、幸せな家庭を築いているエリートビジネスマン。置かれている状況も性格もまったく異なる彼らには、誕生日以外にも共通点があった…。人生の壁を乗り越えようとする中で、それぞれが大切なものを失い、そして見つけ、3人の運命の糸が次第にたぐりよせられていく。AmazonPrime
観想・シーズン3
主人が観始めて、あまり興味もなく、双子のケイトとケヴィンのあまりにも大きなGapだけが残ってたのが、シーズン3に入って、ハマってしまったドラマ。
両親のジャックとレベッカ、双子のケイト、ケヴィンと養子のランダルを中心に物語りは広がるのだが、シーズン3は火事で家族を避難させてから死に至るジャックと残された家族の過去と現在が死んだジャックを中心に動き出す。
ベトナム戦争に徴兵されたジャックの弟であるニックは虫も死なせない心優しい人。その性質で彼に任された殺人という任務は彼にはあまりにも重い。ニックを守るべき、志願兵としてベトナムに向かうが....。
ジャックはけして幸せな幼年期を過ごしてはないが、立派な父親として、夫として幸せな家庭を持つ事ができた。彼は自分が親から貰えなかったすべての事を常に念頭に置いて、大事な家族にやってあげようと思っていたのである。
歌が好きなケイトが学校に行かず、好きな歌手のサイン会に行こうとするのを見つけたジャックはケイトを車に乗せて、「学校」に行かせるのではなく「サイン会」に連れて行く。それから、進路を音楽にするのはどうかとケイトに言うのである。
捨て子のランダルにも同じ愛情で育つジャック……頭脳明晰のランダルが嘘をついた時もジャックの対応はまさに神対応。ドラマを観ながら、ジャックのような親になりたいとばかり……。(シーズン1で自分を捨てたお父さんと旅行に出るランダルの話には泣ける。)
ケイト、ケヴィンと養子のランダルにはおとうさんであるジャックとの幸せだった思い出が溢れている。ジャックの子供たちに対しての行動や話は親である自分が観ても素晴らしいとしか言えない。子供にあれほどの幸せな思い出を残す親が世の中でどれぐらいいるんだろうと……しみじみ考えちゃう。
(自分の子供のは私の怒る顔ばかりが思い出に残るのではという反省は言うまでもないが……。)
シーズン3では妻のレベッカとジャックとの出会いとランダルの選挙運動、ケイトの妊娠とケヴィンによって明らかになるジャックとニックの関係などが広がるが、ランダルの選挙運動もばるほど!と思わさせる部分が多い。政界進出を夢見る人なら、まず、ランダルの選挙運動を観るがよい!
シーズン3を観ながら感じる事はいろいろあるけど、その一つは自分の親に対して、自分はどれぐらい知っているのかという自問自答である。私の父もベトナム戦争に行った事を改めて思い出した。また、一回も私にベトナム戦争に対して語ったことがないという事も……訊いた事もなかった自分も。
アマゾンでは「THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから」がタイトルになっている。36歳を軽くこえた年でも毎回観る度に....グッと心にくる何かと出会うことができる素敵なドラマ。
人は誰であれ、その人生は意味があるという事、でも、その意味というのは……生きているうちには気づかない人もいるかもしれない。
人生とは意味があるから成り立つのではなく、生きていく....その自体に意味があるのかもしれない。
『THIS IS US/ディス・イズ・アス』……人それぞれの人生が現在と過去が限りなくすれ違うストーリーの中に見事に成り立つ素敵なドラマ。
アマゾン・THIS IS US/ディス・イズ・アス
20220823・AmazonPrime対象