cinemaholic

毎日、映画のように🎬🍭📍🍿🌿

不安と希望の共存:フランス映画のように

映画・『フランス映画のように』

フランス映画…は好きですか?私から言うと余白の多い?ストーリーが慣れない感じで、個人的にはあまり観ていません。

 

ただ、大昔、世界的大スターだったソフィー・マルソーさんの『ラ・ブーム』はストーリーは完全に忘れたので、そのテーマ曲?だけは忘れずに未だに素敵な曲だと思ってます。久々、ネットで検索してみたら、YouTubeで見つけました。

同じ音楽をイヤホンで一緒に聴くという事は映画でよく出るシーンでもありますが、もしかしたら、『ラ・ブーム』がその元祖?だったかもしれません😅音楽もシーンも今観ても素敵です。

話しがかわりますが、『フランス映画のように』は2016年の韓国映画。別々の四つの作品が続くオムニバス映画です。

あらすじ

4人の娘を残して安楽死を選ぶ母親、バーで働くウェイトレスの気を引こうとする身勝手な二人の男、占い師に"100日以内に別れなければ死ぬ"と告げられたカップル、周囲の忠告を無視しギホンという女性に翻弄される男...彼らの"初めてのこと"を探究するオムニバス映画。(AmazonPrime)

 

感想

映画で一番興味を引いたのは安楽死をテーマに入れた一話。

1話

末期の癌が分かった母は自分の死を自ら選ぶ。夫や身内を看取った経験がある彼女はその時からあのようには死にたくないと思った。

今まで生きて、やりたい事をやった事がなかった彼女が唯一自分がやりたい事をやろうと決めたのが…安楽死。楽しく食べて、遺産分配して、話したい事を全て話して、3日だけ子供達と過ごして死ぬという事

安楽死の事を自殺と似たモノと言う母に戸惑う娘たち。「通報するよ!」と話す娘に母は「なら、遺産なし」と威嚇。私を含め、大した遺産がない親は何で威嚇すればいいのか…ちょっと悲しい。
 
一緒に散歩して、美味しい物を食べたりと穏やかな時間が流れると思ったら、最後の夜、姉妹の喧嘩。それぞれの問題を抱いて大きくなった娘たちに責任を感じる母。それゆえ、子供にこれ以上の負担をかけるもんかと自分の最期を安楽死に決めたかもしれない。
 
二日目は弁護士が、三日目は死のお手伝いさんが来る。その死のお手伝いさんを日本人に設定したのが疑問に残るが、日本も韓国も安楽死は違法である。それから始まる死の準備。それを見る事しかできないの娘たち。
近づいてください。
なぜですか?
最後だからです。
皆で手を取り合って、最後の一言を交わして母は世を去るが、母の最期の言葉は…「一番幸せな3日だった」
 
自分ならどうするべきかとも思うとその短い最期には泣ける。が、自分自身、安楽死賛成派なので、映画の中で描かれた安楽死(苦痛は全く感じない…はっきりした意識の中、最後の言葉ができる)にはまさに、自分が成し遂げたいその見本でもある。

2話

幸せというのはなにかを考えさせる作品。人は皆違う、なのに、あの人はこうだろうと勝手に判断してしまう。それぞれの人生、それぞれの求める幸せ。でも…幸せは求めるものではなく、今の自分を受け入れる事かもしれない。

3話

アメリカで出会って熱く燃え上がった二人。英語と韓国語交じりの会話がかなり笑える。占い師から言われた一言で彼らの運命が大きく動き始める。
その100日の意味は?

100日一緒にいたあと死んでも生きても別にいい。

詠んではないけど『100日後に死ぬワニ』が浮かぶ100日。
喧嘩ばかりだった彼らがどれだけ時間が大事なのかにやっと気づく過程が面白い。
じゃ、残りの時間をどうする?

4話

友達の友達の友達であるギホン。そのギホンが呼んだらなぜか行かなくちゃ気が済まないスミン。今日も夜中3時にかかってきた電話で彼女に向かって走るスミン。走りる彼の頭にはギホンに振り回されながらも「フランス映画のようでもイタリアの演劇のようでもロシアの小説のようでも僕は構わない。僕を待ってる人のところに走るだけだ」と自分にとって何が大事なのかに気づくものの、やっと着いたスミンにギホンは…。ソウルの市内に朝日が注ぐエンディングが印象的。

セリフ

自殺?似たもんだ。

一番幸せな3日だった。

安心して。少し辛くなってもお母さんのせいではない。

人の暮らしは酒のつまみ?

俺達は幸せになろうとして死に物狂いで必死で生きるんだろ。

僕は幸せになろうと頑張ってる。でも僕が望む幸せは手に〜入らない。なぜかというと…だって…それは…。

自分の願いが何か分からないでしょう?
僕は他の人たちと少し違うし障害もあるし、だからですか?
私と付き合って一緒にいれば僕だって同じです。
 
障害の、せいじゃなく男と付き合う気がないんです。
 
自身がないんでしょう。幸せになる自信が
 
同情してほしかった?どいつもこいつも

あなたか不安じゃないのが不安なの。

一緒にいたら死ぬ。なぜ死ぬんですか?
決まってる。一緒にいられる時間が。
ギホンが何も考えないほうがいいと思った。
大勢の人がいろんな考えて人を傷つける。たまにはなにもかんがえてない人が貴重なのではと余計なことを考えながらギホンの考えを聞いてあげた。

フランス映画のように・AmazonPrime

20240318・amazonプライム対象

因みに、安楽死に関するフランス映画にソフィー・マルソーさんが出演しました。

 kyotostory🌸・「フランス映画のように」…安楽死を考える