52才でピアノを始めたおじさんをご存じの方も多いのではと思います。始める…という事は誰でもできるとはいえ、一日8時間、10時間も練習浸けの月日を10年以上も続ける事は、決して、誰でもできる事ではない。
昨日、nhkで放送された『漁師と妻とピアノ』はそのおじさんと奥さんの「ラ・カンパネラ」をむぐる10年間と今の話です。
漁師と妻とピアノ
徳永義昭さんはのり漁師。番組は「ラ・カンパネラ」が流れる中、佐賀の綺麗な海でのお仕事から始まります。
徳永義昭さんは先月お亡くなりになったフジコヘミングさんが弾く「ラ・カンパネラ」に憧れ、ピアノを始めます。幸い、徳永義昭さんにはピアノの先生である奥さんがそばにいたので、いくらでも好きなだけにピアノが弾けるという、恵められた環境からのスタートができたとも言えるかもしれません。
とはいえ、続く力というのはある意味での才能。徳永義昭さんはその才能の持ち主であり、それを黙々と繰り返して今に至り、まさにその時間は大きな実を実りました。
映画「ら・かんぱねら」
徳永義昭さんのピアノ人生が映画化になる事が決まりました。徳永義昭さんはきっとこう思うでしょう…「本当に人生は不思議なもん」だと。
フジコヘミング・ラ・カンパネラ
徳永義昭さんが憧れたフジコヘミングさん。番組ではフジコヘミングさんの「ラ・カンパネラ」も短いながらも聴く事ができます。
✅フジコヘミングさんの「ラ・カンパネラ」演奏はこちらをご覧ください。
映画『恋するピアニスト フジコ・ヘミング』
先月お亡くなりになったフジコヘミングさんのドキュメンタリー映画が今年の秋、公開される事になりました。
まとめ
『漁師と妻とピアノ』は個人的な感じではありますが、とても綺麗で繊細な編集が光る番組でした。特にパートナーである千恵子さんのピアノ演奏で字幕が流れるエンディングはとても心温まるシーンでした。
パチンコ浸けからピアノ浸け、それが人生の大きなターニングポイントとなり、その長年の奮闘が報われ、多くの人に希望と感動を与える事ができるようにまでなった徳永義昭さん…。報われるという言葉には個人的には悔しさの方が多いですが、今回の放送ではその報われた人生を観ながら、心からお祝いしたい気持ちになりました。それから自分も思いました。「人生って、本当に不思議なものですね!」と。