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峠 最後のサムライ-京都ヒストリカ国際映画祭

 

touge-movie.com

京都ヒストリカ国際映画祭

今年で14回を迎えた京都ヒストリカ国際映画祭ですが、実は「京都ヒストリカ国際映画祭」を知ったのは今回が初めて。運がよく招待券を頂き、数ある作品の中で選んだのは「峠 最後のサムライ」。

コロナ禍で未だに3年以上外食もせず、バスも殆ど乗らずだったので、映画館に行く事はコロナが落ち着くまでは絶対行くはずのない場所…だったが、せっかくという事で、コロナ禍の初映画として、京都ヒストリカ国際映画祭が行われている京都文化博物館へ。

 京都ヒストリカ国際映画祭

期間:2022年10月29日(土)~11月6日(日)
会場:京都文化博物館・オンライン

昨日は映画上映後特別ゲストとして監督の小泉堯史さんとのトークショーが行われ、貴重なお話を聞く事に。トークショーは会場には映画を愛する外国の方も多く参加していたため、英語の通訳が同時に行われ、その分、時間は少し伸びたものの、すごく熱気を感じさせるトークショーに。

 

今まで時代劇は一回も観た事がなかったのですが、黒澤明監督だけは「偉大な日本の伝説的な監督」というイメージだったので、まさか、その黒澤明監督と28年も共に作品を作ってきた小泉堯史さんのお話を間近で聞くことができた…まさに…夢のようで時間。

小泉堯史

1944年、茨城県水戸市出身。1970年に黒澤明監督に師事し、28年間に渡り助監督を務めた。黒澤監督の遺作脚本『雨あがる』(2000)にて監督デビュー。この作品でヴェネツィア国際映画祭の緑の獅子賞、日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめとする8部門で受賞。その後、『阿弥陀堂だより』(2002)、『博士の愛した数式』(2006)、『明日への遺言』(2008)、『蜩ノ記』(2014)を監督。それぞれの作品で日本アカデミー賞など数々の賞を受賞している。また2018年公開『散り椿』では脚本を務めている。(京都ヒストリカ国際映画祭ホームページから)

峠 最後のサムライ・あらすじ

幕末の動乱期、百年先の世界を見据えた敵軍50,000人に、たった690人で挑んだ“最後のサムライ”。慶応3年(1867年)、大政奉還。260年余りに及んだ徳川幕府は終焉を迎え、諸藩は東軍と西軍に二分していく。慶応4年、鳥羽・伏見の戦いを皮切りに戊辰戦争が勃発した。越後の小藩、長岡藩の家老・河井継之助は、東軍・西軍いずれにも属さない、武装中立を目指す。戦うことが当たり前となっていた武士の時代、民の暮らしを守るために、戦争を避けようとしたのだ。だが、和平を願って臨んだ談判は決裂。継之助は徳川譜代の大名として義を貫き、西軍と砲火を交えるという決断を下す。妻を愛し、国を想い、戦の無い世を願った継之助の、最後の戦いが始まった……。(アマゾンプライムから引用)

セリフ

◆愛というのはお互いを見るのではなく同じ方向を見る事。

死が迫ってくるなか…河井継之助(かわい つぎのすけ)の老母の嫁であるおずがに対するセリフ。今の年になって感じるという事だったので、個人的にはこのセリフにはえ???という感じ。

「愛はお互いを見つめ合うことではなく、ともに同じ方向を見つめることである」といのは『星の王子さま」で知られているサン=テグジュペリの名言であり、よく目に耳にする言葉である。その言葉がまさかの河井継之助の老母の口から出るという事には少々疑問を感じる。あえて、そのシーンのそのセリフを入れた監督さんのお考えを訊きたい。

◆オルゴール

確かオルゴールは話せない…が映画ではその存在感は抜群。

そのセリフは人それぞれ…訳して聞こえてくるかもしれない。

 

◆人には心に決めたふるさとがある。

生れつきのふるさとといのは誰でも持っている。その故郷は自分で決める事はできまい。つまり生まれ付きに与えられるものである。が、自分が決めることができるふるさとがある。それは心の中の故郷である。

生まれた場所が故郷と言えば、死を迎える場所は何と言えばいいのか。この頃、…自分にとってのある意味のテーマでもある。

 

故郷と死を迎える場所が同じの人もいれば、違う人もいる。おそらく違う人の方が多いのではと思う。

それゆえに、「心に決めたふるさと」とは自分の死を迎える場所として伝わってくる。心にグッとくる…すっと流れるあのセルフになぜかホッとする自分がいる。

出演者のみなさんによるコメント動画

小泉堯史監督インタビュー

林修先生が徹底解説・峠 最後のサムライ

峠 最後のサムライ・AmazonPrime

博士の愛した数式

「博士の愛した数式」を観たのは10年も前になりますが、未だにその感動は残っています。小泉堯史さんが監督を務めた事は昨日知りました…。小泉堯史さんの作品で観たのは「峠 最後のサムライ」と「博士の愛した数式」という、全く違う作品。決してハッピーで穏やかな当たり前の日常とは言えない、否、そのような日常とはほど離れているストーリーなのに、共に伝わってくるのは心温まる数々のシーンと主に…自分の運命を受け入れ懸命に生きていくその真直ぐさとその人に対する温かい愛情…。

 

司馬遼太郎の作品は未だに読んだことがない無知な私にとっての初めての時代劇になった「峠 最後のサムライ」。既に本を読んだ方々の視点では色々と違う意見もあるかもしれませんが、個人的にはとても素敵な映画でした。

博士の愛した数式・AmazonPrime

子供と一緒に観たい映画ですが、残念ながら…ずっと!アマゾンプライム対象外です。